甘い鎖



日向もようやく私から腕を離した。
心臓潰れるかと思った…


私はカバンの中から、
日向の分の弁当を出して
日向に渡した。


「さんきゅ」


日向はそれを受け取って、
早速中を開けた。

私も自分の弁当を出して
開ける。



「愛妻弁当ってやつか!羨ましい」



と、彰人くんが日向の弁当を覗いて言う。

日向は、「ああ」とだけ答えて
お弁当を食べ始めた。


日向、ちょっと機嫌悪い?





そして、なぜかハルちゃんはニヤニヤ笑ってるし、彰人くんは困ってるし…



「ね。美味しい?」


気まずい空気になりそうだったから
日向にそう聞いて見た。



「うまい」


と、一言言ってくれた。

良かった…
嬉しくてニコニコしてしまう。



作って良かったなって思う。
美味しいって言われるとやっぱり嬉しいよね。




お弁当を食べ終わり、
四人でくつろいでいると



「友里、今日放課後あけといて」



と、日向がそう言ってきた。
予定を空けといてってことだよね。


「うん、分かった!」


何か用事でもあるのかな?



なんだろう…