甘い鎖




そんな流れで明日からのお昼休みは
日向とハルちゃんカップルとお昼を一緒に過ごすことになった。


それにしてもハルちゃんの彼氏かぁ。
きっといい人なんだろうな。



放課後。
日向は撮影があるらしく、ささっと帰って行ってしまった。


ハルちゃんは彼氏とデートらしく
「ばいばーい」と行ってしまった。


私は一人で帰ることになり、
携帯を手に学校を出た。



家に帰りベッドにダイブする。
今日は結構疲れた。
まさか、あんなこと…
どんな形であれ日向の彼女になるなんて…



私は本棚にあった『Moon』を取った。
表紙の日向を見て、顔がにやけた。
…何、にやけてんのよ!

でも、本当に綺麗な顔。
ほとんど表紙だもんな。

カジュアルも似合うし、
大人っぽいのも似合うし…
モデルってすごいって思うけど、
日向だから余計すごいのかも。



…仕事をしながら学校に来て
しかも一人暮らしなんて、すごい。
全然楽なことないのに。



私はまだ一人暮らしなんて出来ないし
アルバイトすら考えていない。



そんな私から見たら、
日向はさらに遠い存在のように感じる。