甘い鎖




まるでドラマの中の言葉を
現実に言われて体が熱くなる。

そんな自信、日向だからだよね。

日向はそれだけ言うと私から離れた。


「ご飯食べるぞ」



そう言って、その場に座る日向の横に
私もちょこんと座った。

日向は意外にもお弁当を持って来ていた。
それをガン見していると、
日向がそんな私に気づいた。



「ああ、これな。マネージャーが作ってくれるんだ」



ああ、マネージャー。
お母さんじゃないんだ…


「マネージャーってそんなことまでしてくれるんだね」


スケジュールの管理とか
そんなものだけだと思っていた。



「まあな。俺一人暮らしだからやってくれんだよ」



えっ?!
日向ってもう一人暮らしなの?



「実家暮らしじゃないんだ…」



そりゃ大変だよね…
何でも自分一人で、なんて。





「高校入学と同時にな。まぁ、マネージャーがいろいろやってくれっから」




日向のマネージャーは
家政婦もやるのか。


すごい。
と、関心した。




「まぁ、俺の彼女になった友里が全部やってくれてもいいんだけど」




いい気持ちになったところで
日向がそんな事を言ってきた。

なっ…
そんなの私は絶対しないんだから。




「しないもん!」