そして迎えた翌日。
昨日よりもゆっくり登校すると
クラスのみんなが私に注目する。
ハルちゃんも驚きの目を私に向けている。
状況がわからない私は
不思議に思いながらも席についた。
すると、ハルちゃんが私の手を握って
目を輝かせている。
「もう!!どうして言ってくれなかったの〜?私すっごい驚いたよ!でも何だか嬉しい♪」
そう興奮したようにハルちゃんが言うと
周りにいた子達も私の席に集まってくる。
「やっぱり水木さん可愛いから彼氏はいるとは思ってたけど…」
「でも、まさか!ねぇ?」
「うん、うん。予想以上だよ!」
と、口々に言うみんな。
全く話が見えてないのは、どうやら私はだけらしい。
「あの…彼氏とは?私、彼氏なんていな」
「もう!とぼけちゃって!もうバレてるよ!」
私の言葉を遮るハルちゃんは
自分のスマホをいじって、
画面を私に向けた。
そこにうつされていたのは、
【 日向が告白!彼女の存在 】という見出しとその下に動画がある画面だった。
ハルちゃんは私が見出しを読んだのを確認して、動画の再生ボタンを、押した。
どうやら、新しく決まったCMの発表会らしい。
そこで、記者が日向に質問を投げかけていた。
「これ、昨日のね?」
と、ハルちゃんが言う。
昨日の事なんだ。

