お礼が欲しい…
あっ、そうだよね!
助けてもらったんだからお礼するのは当たり前じゃん。



私は慌てて立ち上がって
日向に頭を下げた。



「助けてくれてありがとう!」



そう言って頭を上げると、
日向は冷たい目で私を見ていた。


ゾクッ…
あまりの冷たさに背筋が凍る感覚がした。





「そんなんじゃない。ま、明日わかるよ」




日向はそれだけ言って、
私の言葉は聞かずに教室を出て行った。


一人になった私は、
ただ呆然とドアの方を見ていた。


日向って…
なんかイメージも違った?



でも、助けてくれたし
優しい人は人だよね…


でも、明日わかるよって
なんなんだろう…