2発、3発…、当たる寸前のところで拳を躱す俺に相手はイライラしてきたようで、急所を突くような正確さは見当たらない。

だんだん見えてきた。

どうやらあの時のキーパーで動体視力も見についたみたいだ。
コイツ、胴体から下がガラ空きだ。




敢えて俺は肘鉄ではなく、




「必殺! カンチョーーーーッ!!」

「………!?」

俺の突然の切り返しに反応できずに相手はとうとう蹲ってしまった、ケツの穴を押さえたまま。




「やってしまった」