次の日、放課後に体育委員の打ち合わせがあると葉月から聞いてからというもの

自分の昨日の無力さに何度も腹を立たせていた私は多分、態度にでてたんだと思う

前の席に座っていた弥代くんが度々私の方を向いては笑顔を声をかけて笑いかけていた

もしかしたら気づかれてたのかもしれない


「隼人はさ、体育委員じゃねーよ」


それまで項垂れてた私が人が変わったように背筋を伸ばしたのは自分でも周りからもわかるほどの変わりようだったと思う


「な、なんでいきなり?」


興味のない振りをするのはただの強がり

それをも気づく弥代くんは乙女心がわかるというか、多分モテる男って感じだった


「隼人のために自分も体育祭盛り上げたいって思ってたろ?
それができなくて、少し妬いてたな」


もの凄くストレートに言われしかも図星

そうだ、ただのヤキモチなんだ、自分でもわかってた

神谷くんが体育委員だったら美和ちゃんと同じ行動したり一緒に体育祭盛り上げるんだと思って腹を立ててたんだと思う

バレてたんだと思うと恥ずかしかった

こんなに小さい私の心が恥ずかしかったんだ


「あいつ体育委員じゃねーからさ、俺が集合かかったときは構ってやってよ
1人になるのが1番嫌いだから、隼人は」


実は知ってた

孤独が嫌いで1人が嫌いなこと


「うん、神谷くんが1人になりたくないなら一緒にいてあげる」


そんな屁理屈みたいに言ってみたけど

神谷くんの傍にいたい気持ちは1番って言えるほど今の私は神谷くんが大好きなんだ

気持ちを伝えるにはまだまだだけど

神谷くんの笑顔が見たいから今自分に出来ることを精一杯やるって決めた

弥代くんは少し笑って任せたって言ってるかのように前を向きまた授業に集中する

絶対、今年の体育祭…一生の思い出にしてあげる

それが私に今できることだから