優斗が寝てしまって自分もうとうとしていると、玄関からガチャっとドアが開く音が聞こえた。
そっと、優斗の手を離し玄関に向かった。
「お帰りなさい。聖也さん。」
「ただいま。美咲。そういえば優斗の具合どうだ?」
「うーん。さっきリビングに降りてきたんだけど、まだ眠かったみたいで寝てしまったのよ。でもね、寒いって言ってたから手を触ったの。そしたら、凍えぐらい寒かったわよ」
「立ち話もあれだから。優斗を見てやってくれない?」
「わかった。で、今リビングにいるんだよな」
「そうね。今、ソファーで寝てるわ」
「わかった」
といって、聖也さんは優斗のそばに行って優斗の診察をしていた。
「優斗?今起きれるか?」
「、、、、む、、、、り、、、、」
「そうか。じゃあこのままでやるぞ」
「、、、、、、うん」
そういうと聖也さんはてきぱき仕事をしてくれた。
「うーん。やっぱり貧血かな。でも、今回のはいつものやつより酷いなぁ。たぶん、今後も、運動は制限がかかってくると思う。病院で、ヘモグロビン値を見たが、低すぎる。鉄剤を飲んで少しずつ治していくしかないな。」
「うん。わかった。でも、俺サッカーだけは続けたいし。まだ、愛美にかっこいい姿見せられてない。」
「でもな、お前の今後を考えてみろ。愛美ちゃんもいいかもしれんが、もっと悪化したら入院しなくちゃならないんだ。そしたら、愛美ちゃんとも一緒に居られなくなるぞ?それでも、いいか?」
「いやだ!それは、やだ!」
「そうだろ。今はお前の身体を気をつけろよ。そして、愛美ちゃんの彼氏になれよ!」
「おぅ」
これから、何が起きるかわからない。でも、優斗が好きになった子だから、信じてみたい。がんばりなさいよ。優斗!
ママより

