その夜、私は痛さで目が覚めた。
寝ている時に、針がずれたのだろう。
血でシーツの一部が汚れていて、しかもかなり出ていたみたいで、慌ててナースコールをした。
そしたら、誰かが走ってくる音が聞こえた。バンっていう音がして誰かとおもったら春野先生だった。
『どうした?愛美』
息切れしていてかなり走ったみたいだった。
『先生、ごめんなさい。寝ている間に点滴がずれてたみたいで血が出てた』
『貧血の方は大丈夫か?ただでさえ、血液が足りてないのに今日は、血液検査だってやったから』
『それは、まだ大丈夫だよ』
『そうか、それはよかった』
『シーツ替えたいんだけど、立てる?』
私はいきなり一人で立とうとしてでも立てるはずがなく倒れそうになったのを、助けてもらった。
『いきなり、一人で立とうとするなんて無茶なことはしないでくれ!俺の心臓はいくつあっても足りなくなりそうだ』
先生が、こんな事いったの初めてだったけど、とっても嬉しかった。