「ほら、置いてくよ?」 愛花がケラケラと笑いながら教室のドアを開ける。 『そうじゃなくて、まだメール来てないんだけど…』 未だに鳴らない携帯を差し出す。 「そのうち来るって」 『でも…』 「今はライブ優先!」 愛花が私の手から携帯を奪い、体育館に向かって走り出した。 『ちょっと!』 「ライブ、見逃しても知らないよ?」 正直、それは困る。 急いで愛花の後を追い、体育館に向かった。