「あぁ、なにも問題なかったよ」

「そうか、ならいい」

和也の言葉に安心して
私はそっと目を閉じた。

朱雀の総長が女だとバレるのは
なにかと面倒だし、お嬢様学校に
通う花宮華蓮だとバレたらマズイ

だから私は朱雀の総長のときは
男として過ごすことに決めたんだ。

私を乗せた車はしばらく走り続け
ある倉庫で静かに停止した

「じゃぁ、先に行ってるね」

そう言って和也と運転手は
倉庫の中に入っていった