いつも恋して・・・

「何か食べませんか?」


廉の怒りとは裏腹に梨佳子の口調は普段どおり。


「腹なんか減ってない(-_-#)」


顔を見て少しは安心したものの、あまりにも落ち着いた梨佳子の態度が余計に腹が立って、


梨佳子の腕を掴んで自分の車に押し込むように乗せた。


「飯なんかどうでもいいから#早く説明しろ!!」


「どういう事だよ?!」


廉は梨佳子をまくし立てた。


「・・・・。」


「落ち着いてから説明させてください・・・」


梨佳子は廉に強く握られている腕を外しながら言って・・・下を向いた。


廉は、あまりの腹立たしさで梨佳子に大きな声で攻め続けていた事が、小さくなった梨佳子の姿を見て初めて気が付いた。


「・・・・。」


廉は梨佳子の顔を早く見たい!!!


帰ったら一番に梨佳子に会いに行って抱きしめたい(>_<)!!



そう思って3日早くNYからもどったのに・・・・


こんな事になっているとは全く考えてもみなかった事すぎて、頭の中を簡単に整理できそうにもなかった。


『目の前にいる愛する人は、もう抱きしめてはいけない・・・?』


『こんなに近くにいるのに手を伸ばしてはいけない・・・?』


廉は目の前にいる梨佳子の姿ですら嘘のように思えてきた。


廉は人の少なそうな、こじんまりした店に入り、


テーブルを挟んで向かい合わせに座って注文をした。



「落ち着いた?もう・・・話してくれる?」


「・・・・。」