いつも恋して・・・

「田畑です、何があったんですか?!」


「あっ!専務・・・今まだ調べていますが近所で落雷があったみたいです。」


「この辺は全部停電になっているみたいですね( ̄。 ̄;)」


「そうか・・・復旧はだいぶかかりそうだな・・・」


「また詳しく分かったら連絡ください!」


「分かりました。」


すべての電気が使えないので、仕事どころか会社から出る事すらできなくなってしまった。



「大丈夫?」


「・・・・。」


廉は梨佳子を自分の部屋のソファーに座らせ、


「朝までここにいるしかないな・・・」


少しホッとしながら呟いた。


「・・・暗いままですよね(;_:)」


梨佳子は少し落ち着いてはいたものの泣きながら言った。


「そうだね~(^_^)」


廉はクスクス笑いながら、


「山内さんってメチャクチャ暗いのが怖いんだね~(^0^)」


「山内さんが慌てている姿を初めて見たよ!!」


廉はまだ笑い続けている。


梨佳子はまだ震えが止まらずに廉の腕にしがみ付いたままだった。


廉は、しがみつく梨佳子の腕をほどいて両手で抱き寄せた。



少し経って・・・・


梨佳子の震えは止まっていた。


「もう大丈夫?!」


「・・・・。」


小さくうなずいて、ずっと抱きしめていてくれる廉の背中に手を回した。


廉はしばらくの間ずっとそのままでいた。



「スミマセンでしたm(_ _)m」


顔を下に向けたまま小さい声で言った。


30分経ったか、1時間経ったか黙って抱きしめていた廉は梨佳子の顔を覗きこんで微笑んだ。


「落ち着いた?」


梨佳子は軽くうなずいてもまだ廉の上着を掴んでいる。


廉は笑いながら梨佳子の背中に腕を回してもう一度引き寄せた。


「俺はこのままがいいけど・・・」


廉は頭から背中まで包み込むように強く梨佳子を抱きしめた。