「廉・・・・・」


梨佳子はあまりの驚きで声にならない・・・


「どうして・・・」


廉と梨佳子の周りだけ時間が止まってしまったかのように、2人は1歩も動かなかった。


梨佳子と一緒に出てきた男性が・・・


「どうしたの?」


突然立ち止まった梨佳子の顔を覗きこんだ。


「いえっ・・・(>0<;)何でもありません。」


「???大丈夫?」


「・・・大丈夫です。」


梨佳子はゆっくりと1歩ずつ廉に近づいてきて


廉の前に立ち止まった。


「どうして・・・?」


廉は梨佳子ではなく後ろから歩いてきた男をジッと見た。


「それじゃ・・・(^-^)/」


「?!」


その男は梨佳子に挨拶をして廉の前を通り過ぎて行った。


廉は梨佳子の顔に目を向けた。


男と帰って来たと勘違いして・・・


感動の再会のはずが、嫉妬で狂いそうになっていた自分が恥ずかしくて・・・・・


目の前の梨佳子があまりにも愛しくて・・・・


どうしても会いたかった梨佳子が目の前にいるのに何を言っていいのか分からなくなってしまった・・・・


「廉・・・・どうしっ・・・」


廉は梨佳子を引き寄せてちからいっぱい抱きしめた。


色々と言葉を考えていたはずなのに、頭の中は真っ白で言葉は何も浮かばない。


「廉・・・・」


梨佳子の声が廉の耳に溶け込むように入ってくる・・・