いつも恋して・・・

トントン゛


「入れっっ・・・」


廉は父親の顔を見たくもなかった。


会長は昨日の廉の件で機嫌が悪い・・・


「おはようございます。」


廉は頭を下げ挨拶はしたものの、ソファーに座ろうとはせず会長の目の前に立って、


「11時には会議室の方に参りますので・・・」


「失礼します。」


無愛想に挨拶と用件だけを言って部屋を出た=3



「・・・はぁ・・・(-дー;)」


会長は大きなため息をつきながら受話器を持った。


♪~♪~

「ハイ松井です。」


「山内さんは、いつ発つんだ?」


「今日の夕方の予定です。」


「そうか・・・彼女は大丈夫か?」


「ハイ・・・私が夕方空港までお送りするつもりです。」


「そうか・・・よくしてやってくれ(-_-;)」


「廉が昨日から死に物狂いで探しているようだが大丈夫か?」


「・・・大丈夫です。」


「・・・・そうか・・・契約前に騒がれては困るからな・・・」


「スミス氏を頼んだぞ。」


電話を切った後、松井は車の窓から見える景色に目をやった。



廉は伊藤と契約の資料の確認だけしてから、梨佳子探しに戻った。



「・・・・・。」



「・・・・・。」


2人は顔を見合わせ結局何も掴めない無念さで何も話すことができなかった。