いつも恋して・・・

「ハイッ 今すぐ伺います。」


伊藤は理由を聞くでもなくスグに電話を切って廉の元に向かった。


廉の元に到着してから事情を聞き、あらゆる手段を使って探させた=3


廉はホテルなどの宿泊施設に電話をしてみる・・・


明け方になっても伊藤の方も、廉の方も全く手がかりがつかめない・・・


『朝一で梨佳子の実家に電話をしてみよう・・・』


AM5:00~


「・・・・。」


AM6:00~


「・・・・。」


結局何の手がかりもつかめないまま7時を過ぎた・・・


「8:00になったら山内さんの実家に電話してみるよ。」


「・・・ハイッ。」


「スミス氏との約束の時間までに何か分かればいいんだけど・・・」


廉は全く諦める事がなく、くまなく電話をし続けた。


「社長・・・スミス氏との事もありますから少しお休みになっては・・・」


伊藤は廉を気遣った。


「大丈夫だ・・・俺の方こそスマナイ(-人ー;)」


伊藤は廉の言葉に何が何でも探さなくては・・・!


と、また廉の横で電話をかけ始めた。



♪~♪~


「もしもし・・・」


「おはようございます・・・」


松井は朝一で梨佳子の泊まるホテルに電話を入れた。


多分寝てなかったであろう梨佳子はスグに電話に出た。


「山内さん・・・今日、私に空港まで送らせていただけませんか・・・」


「(^-^)ありがとう、一人で大丈夫です・・・」


「・・・・大丈夫なのは分かってます。ただ私が送らせて欲しいんです。」


「お願いします(>_<;)」


「松井さん・・・ありがとう・・・ではお願いしますm(_ _)m」


「(^-^)ハイッでは後ほどお迎えにあがります=3」


「山内さん・・・」


電話を切りかけたら、松井の声が聞こえた。


「・・・・?」


梨佳子はもう一度受話器に耳を当てた。


松井は昨夜の廉の姿を見て・・・今の先輩の声を聞いて・・・


胸につかえた気持ちが今にも爆発しそうになっていた。


「スミマセン・・・何の力にもなれなくて・・・」