私は、とりあえず自分の好きな作者の本があったので、とろうとしたけど高い場所にあって、届かなかった。

『しょうがないか…』

諦めて違う本を探そうと後ろを振り向くと、私より15cmくらい背の高い男子が立っていた。

もしかして、私邪魔だったかな…
そう思い、すいません、と一言言ってから立ち去ろうとした時

「これ…、」

後ろから声がしたので、振り向くと、さっきの男子が立っていた。

少し茶色い髪の毛の短髪、優しそう目、スッとした鼻。

思わず、見とれてしまっていると

「この本…」

と声をまたかけられたので、その人の手を見ると、私がさっきとろうとしていた本を持っていた。

もしかして、私のためにとってくれたのかな?

思わず、首を傾げると、

「この本…、さっきとろうとしてたよな?」

心が落ち着く低い声で、私に聞いた

やっぱり、とってくれたんだ。

『うん。ありがとう!』

と、お礼をいい男子の手から本を受け取った。

「その本、面白いぞ、オススメ」

そう言って男子は立ち去っていた。