二宮くんは少しだけ不思議そうにしたけれど、「紅茶なら飲める」と答えてくれた。
「そっか、よかった! そのコーヒーはあたしがもらうから、置いといてね」
キッチンにもどり、食器棚からカップを取り出す。
手際よく紅茶の用意をして、ついでに自分の朝ごはんも運んだ。
「二宮くん、ほかに苦手なものとかある?」
コーヒーと紅茶を交換して、二宮くんの向かいのいすに座った。
二宮くんはあたしから紅茶を受け取ると、あたしの問いかけに少し考えてから口を開いた。
「炭酸が無理。それ以外はとくに」
「そっか。じゃあ気をつけるね」