お母さんはサプライズが大好きだし、いつも突拍子のないこと言うし、
そのたび振り回されてきたけど。
まさかそんな重大なことを、ここまではじけて報告されるとは思わなかった。
「ちょっと、待ってください! それって、葵衣があたしの弟になるってこと?」
「そう! 10日ちがいのね」
「だ、だから葵衣、昨日……」
あたしの誕生日をきいてきたの……?
言いながら葵衣を見ると、いままでにないくらいすごく落ち込んでいた。
二宮さんがいたわるようにぽんと肩に手を置いても、まったく反応しないくらいに。
「あ、葵衣……?」
「そっとしといてやって。好きな女の子の弟になるのがよほどショックなんだよ」
「だまれ、うるさい……」
ほ……本当だ。
暴言にまったく威力がない。
二宮さんは葵衣の落ち込み加減にを気にかけつつ、あたしにほほ笑みかけた。

