葵衣の言葉に、あたしは心の底から脱力した。
な、なにそれ……!
そんな嘘つかなくても、あたしは葵衣との同居をことわったり……
いや……全力でことわろうとしてたっけ。
2ヶ月前のことを思い出して苦笑すると同時に、
たった2ヶ月前までの生活がとてもなつかしく思えてくる。
だって、この2ヶ月、本当にいろんなことがあったもん。
不安だったり、ほのぼのしたり、うれしかったり。
どきどきしたり、悲しくなったり……幸せになったり。
すごく大切な思い出が、いっきにたくさん増えてしまった。
これからは、大切な思い出は忘れないようにしなくちゃ。
でもきっと……葵衣はずっと覚えててくれるんだろうな。
そんなことを考えていると、急激にさみしさがこみ上げてきた。
「葵衣との同居が終わるの、やだな……」
ほとんど無意識に、ぽつりとつぶやいていたとき。
――ばーんっ!
「紫乃ちゃーん!? いま、『同居が終わるのやだ』って言いましたね!?」

