きついこと言って、って……
もしかして、『必要以上に話しかけんな』って言ったこと?
目をぱちぱちとしばたかせるあたしから視線をはずし、二宮くんはタオル越しに髪をくしゃっと軽くつかんだ。
かぶせたタオルから少しだけ見える横顔がほのかに赤いのは、
お風呂上がりのせい?
「居候させてもらう身だし、必要あったら俺もなんか手伝うし。
……羽山だけに家事とかまかせるつもりは、ないから」
あたしに顔を見せずにそう言うと、「じゃ」とリビングから出ていこうとする。
たぶん自分の部屋に上がろうとしたんだろうけど、あたしは思わず二宮くんの腕をつかんで引き止めた。
「二宮くん! ありがと……!」
なんだか感動してしまった。
まさかそんなふうに言ってもらえるとは、思わなくて。
笑顔でお礼を言うと、二宮くんは「べつに」とそっけない言葉を返してきた。

