けれど久々にお母さんと会った感動より、
毎回ぞんざいにあつかわれるドアの耐久性にひやひやしてしまう。
お母さんのうしろには、ちょっとこまったような笑顔の二宮さんも。
「お……おかえり。お昼じゃなかったの?」
「だってはやく帰ってきたかったんだもーん!
2ヶ月も愛娘に会えないなんて苦行を成し遂げたんだから!」
相変わらずのはつらつさだ。
飛びついてきたお母さんに苦しいくらいに抱きつかれながら、あたしは苦笑した。
「ただいま、葵衣」
「……おかえり」
熱いハグをされるあたしの視線の先でおこなわれる、二宮親子の落ち着いた会話といったら……。
男の子だからかな。

