「ん? 葵衣、どうしたの?」
「なんか……電話してるんだけど、いきなり出て行っちゃって」
「ふーん?」
屋上のドアを見てうなずく柊木くんのとなりで、きょとんとしているみゆき。
まだ付き合ってないけど……ふたりともお似合いだなぁ。
身長差なんて、やっぱり気にすることないちっぽけな問題だと思う。
がんばれ、みゆき。
親友の恋にエールを送ったとき、葵衣が通話を終えてもどってきた。
「おかえり。友だちから、とか?」
ちょっと気になったので、なにげないふうに聞いてみた。
葵衣はこころなしか気落ちしたようすで、弱く首を振る。
「紫乃のお母さんからだった」
「えっ!? あたしのお母さん!?」
予想外すぎる回答に、あたしは目をしばたかせた。

