「もしもし」




葵衣が誰かと通話している最中、あたしはじっと葵衣を観察した。



ほんっと……なんであたしの彼氏はこんなにイケメンなんだろう。


まばたきすら絵になるんですけど。



どんな表情してもかっこいいし、しかもかわいいからずるい。



レベルが高すぎて、彼女のあたしがまったくつり合わないよ。


奈子たちはお似合いだって言ってくれるけど、お世辞以外の何者でもない。



あたしも努力するかなぁ。

たとえば……ダイエットとか?



でもいまご飯は葵衣にぜんぶまかせてるし、もともと間食とかしないタイプだし。



うーん……




「……え?」




なやんでいると、葵衣がおどろいた声をもらした。


少し眉をひそめ、なんだか困惑したような表情を浮かべている。