「葵衣! まわりがひそひそ話してて怖い!」
「悪口は言われてないから大丈夫だって」
「え? 聞こえてるの!?」
あたしはもう、内容が怖すぎて耳が拒否してるっていうか……!
冷や汗を流していると、
葵衣はあたしを落ち着かせるように、ぽんと頭に手を置いてきた。
「もっと自分に自信持てよ。……紫乃、すげーかわいいんだから」
まわりが葵衣の行動に、いっきに黄色い悲鳴をあげはじめる。
けれどあたしは、
耳元で小さく放たれた甘い言葉に、心の中が一瞬で大さわぎだ。
最近、王子さまが小悪魔すぎてこまります……!
でも、顔を上げたらちょっと赤くなってるから、やっぱりかわいいんだけど。
葵衣って本当に、いろんな意味でハイスペックすぎだと思う。

