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次の日の朝。
ダイニングテーブルにならべられた朝食に、あたしはまばたきを繰り返す。
「……葵衣は主婦ですか」
「なんでそうなる」
「だっていそがしい朝からフレンチトーストつくる男子高校生とか……。いくらなんでも女子力高すぎだよ」
しかもお弁当までつくってくれてるし。
これは、あたし負けたかもしれない……!
敗北感にうちひしがれていると、
葵衣は“女子力”という言葉にか眉をひそめてイスを引いた。
「言っとくけど、ふだんからこんなのつくってたわけじゃないから。
同居はじまる前は昼だっていつもパンで済ませてたし」
「つまり……あたしのため?」
「……時間ないから、はやく食えよ」
つんとした声で言って、葵衣は照れ隠しに紅茶を飲んだ。
あたしはゆるむ口元をおさえて、イスにすわる。
葵衣のつくってくれたフレンチトーストはとてもおいしくて、優しい味がした。
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