「拓海くん……っ!」
葵衣か柊木くんが連絡してくれてたのかな、と思っていると、
みゆきが拓海くんに駆け寄ってぎゅっと抱きついた。
拓海くんは少し心配そうに目を細めて、大きな手でみゆきの頭を撫でる。
自分の兄が現れたことで安心したのか、みゆきは堰を切ったように泣き出した。
「ふええっ……拓海くん、こわかったよ~……!」
「そっかそっか。……みゆき、ぶじでよかった」
号泣する妹にほほ笑んだ拓海くんは、視線をあげてあたしを見た。
遅いながら、両手をうしろにまわして隠した。
笑ってごまかそうかと思ったけど、拓海くんがゆるしてくれるはずもなく……。
こんな事態になった経緯を、簡単に説明したあと。
案の定ケガを負ったことは知られ、くわえて拓海くんの電話やLINEをシカトしたことで、
その場で説教されてしまった。
「紫乃は中学の頃からまったく危険を顧みずに行動に走るだろ。おまえの悪いくせだ」
「ごめんなさい」
「あと、言うことはちゃんと聞け。心配かけさせんな」
「ごめんなさい……」

