銀髪の人が、目を見開いてかたまる。
なんか……信じられないものでも見たような表情だ。
あたしは珍獣じゃない。
「あと、女より男が強いと思ってたら、絶対いつか痛い目みるから!」
ナイフを持つ手は下ろしたけど、あたしはにらみを利かせたまま言った。
銀髪の人は、なおも硬化した状態であたしを見ている。
反省してるのかわからないから、リアクション起こしてほしい。
でも……きっと、わかってくれたはず。
はあ、と肩の力を抜いたとき、聞き覚えのあるバイクのエンジン音が聞こえてきた。
少しして、拓海くんが息を切らせて走ってくる。
「みゆき! 紫乃っ……て。なんだこの状況……」
あたしたちを見つけ、あたりを見渡した拓海くんは、怪訝そうにつぶやいた。
赤い髪の人はまだ気絶してるし、
青メッシュの人はなぜか正座して見守ってたみたいだし、
銀髪の人はおどろいたまま動かない。
しかも、あたしは両手が真っ赤の状態でナイフまで持ってる。
拓海くんが怪訝に思うのもしかたない……。

