ちがう意味ではらはらしたあたしは、はっとして葵衣たちのほうに視線をもどした。
この短時間でやりあったのか、
葵衣が、銀髪の人の喉元を腕で圧迫して、フェンスに押し付けている。
あきらかに葵衣が優勢だし、見たところ傷はない。
そうほっとしたのも、
つかの間だった。
銀髪の人は苦しそうにしながらも、
自由な右手をゆっくりと、ジーンズのうしろポケットに伸ばした。
「……っ!」
「羽山さん、小川さん! はやくこっち来て!」
あたしがそれを見て息を止めたのと同じタイミングで、柊木くんが声をあげた。
そして、青メッシュの人の背中を強く蹴りあげる。
め、めっちゃ蹴った! こわっ!
青メッシュの人、数メートル飛んだよ!?
じゃなくて……!
「柊木くん! みゆきお願い!」
みゆきを離したあたしは、少し乱暴に柊木くんのほうへみゆきを押した。
ちゃんと柊木くんがみゆきを受け止めてくれたのを確認してから、
あたしは急いで葵衣たちのほうへ向かった。
「待って!!」

