あたしは緊張する胸を押さえつつ、そう自分を勇気づけ、
意を決して足を進めた。
「お、来た来た。羽山紫乃ちゃん!」
書店の裏は、想像していたせまい路地裏ではなく、あるていど空間があった。
そこには、みゆきの白いスマホを持った銀髪の男の人。
その人はあたしを見つけると、にやりと笑い、電話を切った。
銀髪の人のそばには、同じくはでな髪色の男の人がふたりいた。
そして、フェンスを背に3人にかこまれた状態の、よく知った背の低い女の子。
「みゆき!」
スマホを手に持ったまま、
あたしはみゆきのそばに駆け寄り、その小さな体を抱き寄せた。
みゆきは恐怖と安心がまざったようなうるんだ瞳で、あたしを見上げる。
「ご、ごめんね、紫乃ちゃん……っ」
「なんであやまるの! なにも、されてない?」
そうたしかめると、みゆきは「大丈夫」と弱々しくうなずいた。

