クールな彼の溺愛注意報


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「……いない」




大きなショッピングモールがあるそばの街路まで来て、あたりを見渡す。



みゆきと遊ぶときはいつも繰り出すところだから、もしかしたらと思ったんだけど。


規模が広すぎて、いたとしても簡単に見つけ出すことはできそうにない。



あたしは少し乱れた息をととのえながら、街路樹のそばで立ち止まった。


スマホを手に取り、ふたたびみゆきに電話をかける。



すると、5コール目にぶつっとコール音が途切れた。




「もしもし、みゆき!?」


『きみ、羽山紫乃ちゃんだよね?』




あわてて呼びかけると、電話の向こうから若い男の人の声が聞こえた。



どくん、と心臓がいやな音を響かせる。

一瞬で、冷や汗が背中を駆けた。




「そうですけど……。あなた、誰ですか」


『みゆきちゃんさがしてんでしょ? 場所教えてあげるからさぁ、いまから来てくれる~?』