「わっ」
おどろいて声を上げると、中から出てきた二宮くんもあたしを見て目をまるくした。
今日あたしが見た中で、いちばん人間らしい表情だ。
って、失礼?
「なにしてんの」
「あ、えっと、お風呂できたから先にどうぞ」
「……わかった」
そう返事をした二宮くんの手には、スマホがにぎられている。
どうやら二宮さんとの電話は終わったみたいだ。
『黙れ』で終わらせてたけど……男の子ってそういうもの?
そんなことを考えていると、ふと、二宮くんの顔が少し赤いことに気づいた。
「二宮くん? 顔ちょっと赤いけど……もしかして部屋、暑かった?」
あたしの横を通り、階段を降りていく二宮くんにたずねかける。

