勇気を出してから、自分の言葉にすごくはずかしくなった。
赤い顔を見られないように、すぐに下を向く。
つないだ手に汗をかいてしまいそうなくらい、体じゅうが熱い。
名前呼びなんて……べつになにげなくすることのはずなんだけど。
「いいけど……なんで?」
「それは、その……」
やっぱり、いきなりだと不思議に思われるか。
これは……正直に、言うべきだよね。
「ご、ごめんなさい。今朝、二宮くんにきたLINE見ちゃって……。
それで、女の子から、葵衣くんって名前で呼ばれてるの知って」
女の子からのLINEを見て、なんだかもやってした。
この気持ちの名前がわからないほど、あたしは鈍感なんかじゃない。
名前呼びがとくべつに思えて、
その女の子に嫉妬しちゃったんだ。
彼女でもないのに、って自分でも思うけど……
二宮くんともっと、とくべつな関係になりたいって、そう思った。

