答えを待っていると、二宮くんはなんだか気まずそうにうつむいた。
「それも、或音から?」
「あ、そうだよ。中学のとき、酔った二宮くんが話したって」
「……かってにばらすなよ」
舌打ちでも聞こえてそうな表情で、二宮くんがつぶやく。
あれ、あたしよけいなこと言っちゃった?
はあ、とため息を落としてから、二宮くんはまた歩き出した。
「羽山は……なにも覚えてねーの?」
「えっ、あたし? う、うん。そもそも、二宮くんとはじめて会ったのは高校でだと思ってたし……」
高校に入るまでに二宮くんと接点があったなんて、いまでも信じられない。
だって、まったく覚えていないんだから。
この前、二宮くんは『中学のときからなんかじゃない』って言ってたけど……
「べつに思い出さなくていいよ。羽山のせいって言っても……羽山が悪いわけじゃないし」
「ほ、ほんと?」
「ほんと。むしろ……」

