拓海くんはかわいらしく威嚇する妹の頭を、大きな手でなでた。
それにみゆきは少しひるむ。
拓海くんは、けっしてみゆきに怒ってるわけじゃないんだ。
ただ……みゆきの好きな男の子について、本当に心配してるだけで。
静かにため息をつき、拓海くんがあたりの生徒を見渡した。
「金髪で長身の生徒は、まだ出てきてないはずだけど?」
「なっ、なんで柊木くんのこと知ってるの!?」
「……やっぱりか」
おどろくみゆきに、拓海くんが確信したようにつぶやいた。
み、みゆき相手にかまをかけるのはずるいよ拓海くん!
じゃなくて、やっぱり拓海くんは不良だった柊木くんを知ってるんだ……!
これはやばい!
柊木くん、まだ出てこないで……!
そう心の中で懇願しながら、さりげなく生徒玄関のほうへ振り返ると。
……金髪で長身の生徒が、
こちらへ歩いてくるのが見えた。

