・ + ・ * 「紫乃ちゃんおはようっ!」 正門をくぐったとき、うしろからかわいらしい声に呼ばれた。 振り返ると同時に、駆け寄ってきたみゆきがぎゅっと抱きついてくる。 な、なにこの天使……! かわいすぎる! 「みゆき、おはよっ。どうしたの?」 「ううっ……拓海くんがしつこいのっ!」 顔をあげたみゆきは、涙をうかべた瞳であたしを見上げた。 ふたりで靴箱に向かいながら、ちょっと不機嫌そうなみゆきの話を聞いた。