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「あ、羽山さん」
その日の放課後。
3組の靴箱にもたれかかった柊木くんが、あたしを見つけて軽く手をあげた。
あたしはおどろいて、目をしばたかせる。
「え……柊木くん? どうしたの?」
「どうしたのって。羽山さん、既読無視したでしょ」
「あっ、ほんとだ! ごめんっ」
そうだった……!
けっきょく返す言葉が見つからなくて、そのまま放置しちゃってたんだった。
柊木くんにあやまりながら、みゆきがこの場にいないことを惜しく思った。
先生に呼び出されちゃってるんだよね。
タイミング悪いな……。
靴箱から靴を取り出したあたしに、柊木くんはにこっと笑った。
「羽山さんに話あるんだけど大丈夫かな?」
「……二宮くんの、こと?」

