クールな彼の溺愛注意報





腰をあげると、となりのみゆきもお弁当を片付けて立ち上がった。


ふたりに「いってらっしゃい」と見送られ、教室を出る。




「紫乃ちゃん……元気、だして?」


「ありがとう、みゆき」




眉を下げてあたしを見上げるみゆきに、あたしは小さく笑い返した。



みゆきには事情を話している。

といっても、寝ぼけてキスしたことを二宮くんが覚えてないみたい、というふうに軽くだけど。



誰にも話していない首筋の跡をかくすように、髪をさわった。



体育の授業がないことがせめてもの救いだ。


いまどきの女子高生はこういうのにすぐ気づくから怖いんだよなぁ。




「あ、そうだ。拓海くん、どうだったの?」




ふと思い出してみゆきに聞くと、内容を理解したみゆきは肩をすくめて笑った。




「やっぱり、いろいろ聞いてきたよ。あんまりしつこく聞いてくるから、名前以外は教えなかったんだけどね」