「っ、なにそれ……」
たしかに昨日、二宮くんは別人だったし!
やっぱり寝ぼけてあんな言動を起こしたんだろうけど!
でも、でも……っ!
「あり得ない!」
あたしはキッチンの流しに乱暴に食器を投げ込むと、かばんを持って家を飛び出した。
二宮くんは昨日のこと、ちゃんと覚えてないの?
『好き』って言ったことも、キスしたことも?
首筋に、独占欲のしるしであるキスマークをつけたことも?
通学路をいつもより早足で歩きながら、じわりと涙が浮かんできた。
なにそれ……悲しい。
あたしいま、すごくショック受けてる。
「なんで、こんなに傷ついてるの……」
あたしは小さくつぶやいて、かばんの持ち手をぎゅっとにぎった。
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