怪訝そうな二宮くんの表情に、いまさらながら我にかえる。
お、思いきり見ちゃってたよ……!
「な、なんでもない! ごちそうさまっ」
ごまかすように笑ったあたしはいそいそと食器をまとめ、席をたった。
そして食器を持ってキッチンに向かおうとしたとき、
あたしを見ていた二宮くんが、ふいに目を見開いた。
「ちょっ……待って」
「え?」
とまどったような声に呼び止められ、あたしは二宮くんを振り返った。
二宮くんはいすから立ち上がると、そっとあたしのほうに手を伸ばしてきて。
そのとたん昨日のことがフラッシュバックして、あわてたあたしは反射的にぎゅっと目を閉じた。
二宮くんの手が、あたしの長い髪に触れたのがわかった。
と思ったら首元がすっと涼しくなって、あたしははっと目を開く。

