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「よしっ! これで最後かな?」
「そうだね。羽山さん、手伝ってくれてありがとう」
少しほこりっぽい図書準備室。
最後の1冊のラベル貼りを完了させて、あたしはん~っと伸びをした。
長い髪をポニーテールにしているから、首元がすずしい。
安達くんはラベルの貼り終えた新書を段ボールの中にもどし、机の上に置いた。
それから黒いカーテンを開けて、窓の外を見上げる。
「雨、降ってる?」
そうたずねかけると、安達くんは外をながめながら首をふった。
「ううん。でも降りそうだからはやく帰ったほうがいいね」
「そうだね。じゃあ、安達くんおつかれさま……」
「……っ羽山さん、待って!」
床においていたかばんを肩にかけて、準備室を出ようとしたあたしは、
突然大きな声をあげた安達くんにおどろいた。
振り返ると、安達くんはあたしに背を向けたままで。

