あたしをまっすぐ見つめて、強い口調でそう言ったお母さん。
え……?
お母さんは北海道に行っちゃうのに?
どういうことかと首をかしげると、お母さんは表情をゆるめてほほ笑んだ。
「紫乃。お母さんにはね、職場に昔からとっても仲のいい友人がいるの」
「友人?」
「そう。わたしも友人も、いっしょに北海道への出張が決まって。
友人にも子どもがひとりいるんだけど、その子は家事ができないらしくて」
「……はあ」
なんとなく、感づくことができた。
「だからこの家で、2ヶ月間だけその子といっしょに暮らしてほしいの」
生活をともにする人がいれば、いままでみたいなさみしい思いはしない。
あたしはもともと人見知りな性格じゃないし。
「うん。わかった」
そう軽く了承したあたしは、このときちょっとだけ、わくわくしていた。
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