顔をあげたみゆきは、涙目でふるえていた。
そばには制服のリボンが落ちている。
「紫乃ちゃん……っ」
「みゆき、大丈夫!?」
あたしの言葉にこくんと弱々しくうなずいたみゆき。
リボンははずされたみたいだけど、ブラウスのボタンはあいてない。
ぎゅっとみゆきを抱きしめたあたしは、金髪の人と目が合った。
じゃっかん垂れ目で、左目の下のほくろが妙に色っぽい男の人。
その人はあたしに小さくほほ笑むと、青ざめている男の子を見た。
こちらまでひやりとするくらい、冷め切った笑みを浮かべて。
「殴られたい?」
笑んだ口から飛び出したせりふに、男の子は目を見開いた。
それからすぐにぶんぶんと首を振ると、金髪の人はぱっとその腕を解放した。

