: + : * 放課後になったばかりの時間帯。 あたしはひと気のない廊下を、息を切らして走っていた。 急がなくちゃ。 きっとあたしの大事な親友が、いまごろ非常に危険な目に遭ってる! 「さんざん気があるそぶりしてただろ! ごめんなさいってなんだよ!」 ふいに空き教室から響いてきた、激昂した男子生徒の声。 勢いあまって通り過ぎそうになった足を、あわてて止める。 そしてあたしは迷わず、声が聞こえてきた空き教室のドアに手をかけた。