『高校の時はやたらでかくて派手な長谷川君が怖かったけど、

席が前後になると先生に全く見つからずに居眠りが出来てとても嬉しかった』


……という話をニコニコとされて、

『席が前後で、嬉しかった』

と脳内変換して飛び上がるほど嬉しくて。



『地元の短大を卒業してから、やりたい事が見つからなくて、とりあえず上京してみよう、と出てきて、結局大好きな本屋さんで働けて嬉しい』

……という話にとても親近感を覚えて。


デザートの三種盛りに添えられていたミントの葉っぱは食べられる、という俺の話をまるっきり信じないので目の前で食べて見せたら

「キャー!!!嘘でしょ?!」

と、子どものようにはしゃいでいる姿を見る頃には、




俺は藤浦さんのことが好きなんだ、とはっきり分かった。