ビジネスおネエの長谷川君

また、″はじめまして″の恐怖がよみがえる。


一旦、カウンターに戻りわこちゃんに声をかける。


「休憩、どーぞ」


「はーい、いってきまーす」


ローズ系の残り香がふわんとして、あっという間にスタッフルームに向かう。


その後ろ姿を確認して、急いでキッチンへ。


「今の時間、あとランチ何出せる?」


「あー、ボンゴレ結構出ちゃったんでオムライス推して貰っていいっスか?」


やっさんがちらりと俺を見る。


「……来たんスか?」


はぁあああああああ??


なんだなんだ、ここの奴らはエスパー気取りか?!


わこちゃんと言い、やっさんと言い。