「じゃあ、このアイスグリーンティーで」


……さすが。


さすが、藤浦さんだ。


分かってる。分かってらっしゃる。


そうなんだよ、それ旨いんだよ。


だって俺が天然水で作った氷で茶葉をじっくり半日かけて抽出してるんだもん。


無駄なこだわりだ、ってみんなにバカにされてるやつだもん。


でも、滅茶苦茶深い甘味が、マジで美味しいんだよ!!!


何なら藤浦さんの白い小さな手を取って、そのチョイスの素晴らしさを称えたい。


だけど、それやっちゃったらアウトだから。


「うん。それね、アタシのイチオシ。今持ってくるね」


言いながら、小さい黒板を回収し、テーブルを後にする。