ビジネスおネエの長谷川君

「長谷川君、全体的に小動物のようよ、そんなに大きな身体して」


近づいてきた藤浦さんが、結構酷いことを言う。


「……どの辺が?」


「おにぎりを、こう、大切そうに抱えてはぐはぐーっと食べて、

あたしからのメッセージ見て、左右左右上、って確認するところ!

あはははは

上、いらなくない?」


おにぎりをはぐはぐ、の物真似のところが激しく可愛くて、

小動物はお前だろコイツめーーーーっ!

的なツッコミを脳内で入れているうちに、返事をするタイミングを逃してしまった俺。


「……長谷川君?」


ベンチに座ったまんまの俺を不思議そうに覗き込む藤浦さん。


……やっぱり、どう考えても小動物は君の方。