ビジネスおネエの長谷川君

「1、2……えーと、グラス破損3個っスね、店長に伝えて下さい」


「あ、伝言のとこに、書いてくる」


やっさんの言葉を受けてわこちゃんがスタッフルームへ駆け出す。


この件に関しては、怒られただけの俺。



そうこうしているうちに、オープンの11時になってしまい、やっさんに俺の気持ちが固まったことを報告するタイミングは無くなった。


さすが週末。


店の外には、もうなん組かのお客様が、お待ちかねで。


俺は、ブラウンのカフェエプロンをもう一度強く縛り直して気合いを入れた。