絵美「はっ!そうだ坂本さん!!!」




坂本「…嫌な予感しかせん」



絵美「お龍さんに護身術を教えていいですか?」




私が言うと部屋にいた男達はげんなりとしていた。




坂本「お龍は女子じゃき!それだけやのうて口だけやなく力まで強くなりよった儂は敵わんき」




龍「なんやて?」





極道の妻かと思われるくらいそれはそれは低い声で坂本さんを威嚇するお龍さん。





龍「絵美、折角やけど遠慮させてもらいます。うちは絵美だけやのうて坂本はんかて守ってくれます。心配してくれておおきにな」





絵美「そっかー。わかった!また来るね、お龍さん。別のところにも行かないといけないから」






土方「我々も失礼いたします」







龍「また来てな〜」






………………………………………






斎藤「別のところとは一体どこへ行こうとしているのだ?」




絵美「長州藩邸よ?」





沖田「えーーー。帰りましょうよ〜」




絵美「バカなの?」




沖田「…………土方さん、この女狐が僕に毒吐いてきます!!!!」




め、女狐?!?!





土方「お前等何ガキみてえな喧嘩してんだ馬鹿者!!!!新撰組として自覚を持て!!!」





絵美「ちっ。河童のせいで余計に怒られた」





バコンッ




絵美「こらーーーーーーー!!!!」





沖田「誰が河童ですか!!!!」






絵美「お前の頭は正に河童だろ!!そして私を女狐と読んだ罪は大きい。よってお前は無効100年間私の下僕となれ!!!」






沖田「ふざけるのは顔だけにしてください!!!」





絵美「……ふふふふふふふふ。言ったわね?言ってしまったのね?貴様を今すぐあの世に送ってやる覚悟しろっっっ!!!!」






数年、屯所を空けていた彼女が戻ってきてからというもの前までの破天荒さや面白さはなくなり大人の女になったな。





と、数刻前まで思っていた斎藤。





しかし沖田と戯れる姿を見て何も変わっていないことに呆れと少しの安心感を覚えていた。





絵美「んの野郎、調子乗りやがって!!!!一刻も早く点に召されろ!!!2度と戻ってくるな!!!!」





ガゴンッ ガゴンッ





土方「いい加減にしやがれ!!!!!!」









本当に世は変わろうとしているのだろうか。